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就業規則と育児・介護休業法改正ポイント 平成14年2月25日 発行

就業規則は、効率的な事業運営を行なうために必要な具体的労働条件を定めたものです。常時10人以上の労働者を使用する会社は労働基準法により、就業規則の作成および労働基準監督署への提出が義務付けられています。該当しない会社であっても就業規則の作成が望まれ、最近では企業防衛の1つとして就業規則を見なおす会社も少なくありません。

また平成14年4月1日より育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(以下「育児・介護休業法」といいます。)が改正されるため、就業規則を見直し法律に準じた内容に変更・追加することが必要となります。今月号では就業規則に記載しなければならない事項や、育児・介護休業法の改正ポイントを解説します。

 

1.就業規則の内容

就業規則には必ず記載しなければならない事項(絶対的必要記載事項)と、該当する制度がある場合には必ず記載しなければならない事項(相対的必要記載事項)があります。その内容は次のとおりです。
【絶対的必要記載事項】
記載事項 主な内容
就業時間に関すること
  • 始業および終業の時刻、休憩時間
  • 休日、休暇
  • 労働者を2組以上にわけて交替に勤務させる場合、就業時転換に関する事項
賃金に関すること
  • 賃金の決定、計算および支払方法
  • 賃金の締め切り日、支払日
  • 昇給に関する事項
退職に関すること
  • 雇用契約満了の場合
  • 任意退職
  • 解雇
【相対的必要記載事項】
記載事項 主な内容
退職金に関すること
  • 適用される労働者の範囲、決定
  • 退職金額の計算方法
  • 支払方法、支払時期
臨時の賃金等(退職金を除く)
および最低賃金に関すること
  • 臨時に支払われる賃金(退職金を除く)
  • 賞与、1ヶ月を超える期間で算定される手当
  • 最低賃金額
労働者に食費、作業用品
その他の負担をさせる場合には
、これに関すること
  • 社宅費
  • 共済組合費
安全衛生に関すること
  • 安全および衛生に関する定めをする場合はこれに関する内容
職業訓練に関すること
  • 訓練の種類、内容、期間、対象者の資格
  • 訓練中の人に特別な権利義務を設定する場合または修了者に特別の処遇をする場合はこれに関する内容
災害補償および業務外
の傷病扶助に関すること
  • 労災保険法を上回る補償や社会保険で受けられる給付等以外の扶助を行なう 場合はこれに関する内容
表彰および制裁に関すること
  • 種類、計算方法
このほか会社の全ての労働者
に適用される定めをする場合
においては、これに関すること
  • 旅費に関する事項
  • 休職に関する事項
  • 財産形成制度など福利厚生に関する事項
 

2.育児・介護休業法の改正ポイント

育児・介護休業法の改正により、次の事項が改正されます。育児・介護休業は就業規則の絶対的必要記載事項の「休暇」に該当するため、就業規則等の変更・追加が必要となります。
不利益取り扱いの禁止 育児休業や介護休業の申出や取得をしたことを理由に、解雇したり、減給や正社員からパートへ身分変更したりする等の不利益な取り扱いをすることが禁止されます。
時間外労働の制限 小学校就学前の子の養育又は要介護状態にある対象家族の介護を行う労働者には、本人の請求により、1ヶ月24時間、1年150時間を超える時間外労働をさせることはできません。
勤務時間短縮等の措置義務の対象となる子の年齢の引き上げ 勤務時間短縮等の措置をとる場合に、対象となる子の年齢が1歳未満から3歳未満に引き上げられます。
子の看護のための休暇措置 小学校就学前の子を養育する労働者の申出により、当該労働者の子がケガや病気のため看護が必要な場合には、年次有給休暇とは別に休暇を与えるよう努めなければなりません。
育児又は家族介護を行う労働者の配置 労働者を転勤させる場合、当該労働者の育児や介護の状況を把握し、本人の意向をふまえたうえで行なわなければなりません。

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