TOP > 労働基準法の改正案について (労務情報NO.108)

 

労働基準法の改正案について 平成15年4月25日 発行

今月号は、昨年12月に行われた労働政策審議会の労働基準法に関する改正案について解説します。

 


1.労働契約内容の明確化
  現行 改正案
就業規則に必ず記載しなければならない「退職に関する事項」の中に「解雇の事由」が含まれるかどうか。 はっきりとした定めがない。 退職に関する事項」の中に「解雇の事由」を含めることを法律で定める
労働契約を結ぶ際に書面で明示しなければならない事項の中に「解雇の事由」が含まれるかどうか。 労働基準法には明確な規定がない。(通達では「解雇の事由」を明らかにするよう示されている) 書面で明示しなければならない事項の中に「解雇の事由」を含めることを法律で定める

2.有期労働契約の期間など
現行 改正案
期間の定めのある労働契約は、原則として1年間。例外として、60歳以上の労働者のほか、新商品の開発など、その業務に必要な高度の専門的知識を持つ者が不足する会社がこうした者を新たに雇い入れる場合などは3年間が限度となっている。 契約期間の上限が延長される。
原則:1年→3年
例外:3年→5年
期間の定めのある労働契約の締結、雇い止めについては、指針で考慮すべき事項などが示されているのみ。 労働契約の締結及び更新、雇い止めに関するルールについて、
労働基準法にもとづく明確な基準が定められる。

3.解雇のルール及び手続きなど
  現行 改正案
解雇のルール及び手続きについて 解雇が有効か無効かどうかの基準は裁判例により確立されている。 「会社が正当な理由なく行った解雇は無効」である旨を労働基準法の条文に規定する。
退職時証明の交付時期 退職後に元社員が請求した場合、請求にもとづいて会社は退職時証明を遅滞なく交付しなければならない。 退職時証明を解雇の場合に限り、解雇の予告がされた日から退職日までの間でも解雇の理由に限り請求できるようにする。
※退職時証明とは退職時に社員から請求された場合に会社が証明しなければならないものです。
 →(1)使用期間(2)業務の種類(3)その事業における地位(4)賃金(5)退職の事由(解雇の場合はその理由を含む)の5つの事項の中で、請求された事項だけを証明しなければならないことになっています。
※解雇にかかる金銭解決制度については、今回の改正案では見送られました。

4.時間外労働の限度基準について
  現行 改正案
時間外労働及び休日労働に関する労使協定(36協定) 限度時間を超えて労働時間を延長しなければならない「特別の事情」が生じた場合には、特別条項付き協定を締結してあれば、限度時間を超えて労働させることができる。 特別条項に係る判断基準が厳しくなる。
→「特別の事情」を臨時的なものに限り、恒常的な理由にもとづくものは許可されない。

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