TOP   高年齢者雇用安定法の改正(1) (労務情報NO.138)

高年齢者雇用安定法の改正(1)
平成17年10月25日 発行

団塊の世代が一斉に60歳を迎える平成19年を目前に、高年齢者雇用安定法が改正されます。平成18年4月から、会社は65歳までの段階的な雇用の延長に対応しなければなりません。 そこで、今月号では「高年齢者雇用安定法改正の内容」、来月号では「会社が取るべき対応策」として2回にわたって改正高年齢者雇用安定法対策を解説します。

  高年齢者雇用安定法改正の内容

(1) 高年齢者雇用確保措置
65歳未満の定年を定めている会社は、平成18年4月以降、段階的に、その雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するために、次の3つのうちの いずれかの高年齢者雇用確保措置講じなければなりません

(1)定年年齢の引上げ  ⇒ 最終的な定年年齢が65歳以上になるように段階的に引上げていくこと
(2)継続雇用制度の導入 ⇒ 『再雇用制度』注1または『勤務延長制度』注2を導入すること
(3)定年制の廃止    ⇒ 定年制を廃止し、年齢にかかわりなく雇用を継続すること
※  (1)、(3)は社員全員が対象、(2)は原則として希望者全員が対象となります。
注1 定年退職した者をいったん退職させ、その後、引き続き再び雇用する制度。
注2 定年年齢に達した者を退職させることなく、一定の期間引き続き雇用する制度。

(2) 「定年年齢の引上げ」または「継続雇用制度の導入」を採用した場合の雇用義務年齢引上げの時期と
雇用義務年齢
平成18年4月1日から平成19年3月31日まで
62歳
平成19年4月1日から平成22年3月31日まで
63歳
平成22年4月1日から平成25年3月31日まで
64歳
平成25年4月1日以降
65歳

(3) 継続雇用制度の対象者
原則(最優先)
継続雇用制度を導入する場合には、希望者全員を対象としなければなりません。
例外(優先)
労使協定で対象となる労働者の基準を定めたときは、その基準を満たす者のみを対象とすることができます。
例外
平成18年4月から、大企業(常時雇用労働者数301人以上)は3年間(平成
21年3月31日まで)、中小企業(常時雇用労働者数300人以下)は5年間
(平成23年3月31日まで)
に限り、努力したにもかかわらず労使協議が不調に
終わり、労使協定を結ぶことができない場合には、就業規則等で継続雇用制度の
対象となる基準を定めることができます。

(4) 継続雇用制度の対象となる労働者の基準  
基準の内容については原則として労使に委ねられていますが、次の2つの観点に留意して策定されたものが望ましいとされています。
(1) 意欲、能力等をできる限り具体的に測るものであること。(具体性)
(2) 必要とされる能力等が客観的に示されており、該当可能性を予見することができるものであること。(客観性)

基準例
社内技能検定レベルAレベル
営業経験が豊富な者(全国の営業所を3カ所以上経験)
過去3年間の勤務評定がC以上(平均以上)の者(勤務評定が開示されている企業の場合)
定年退職○年前の時点で、定年後も会社に勤務する意欲がある者
直近の定期健康診断結果を産業医が判断し、就業上支障がない者

適切でない基準
 
適切でない基準の例
(1)会社が恣意的に継続雇用を排除しようとするもの
(2)法改正の趣旨や他の労働関連法規に反するもの
(3)公序良俗に反するもの
会社が特に必要と認めた者 ⇒基準がないことと等しい
上司の推薦がある者 ⇒基準がないことと等しい
男性のみまたは女性のみ ⇒男女差別に該当する
組合活動に従事していない者 ⇒不当労働行為に該当する

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