雇用保険法改正のポイント
平成21年5月25日 発行
厳しい雇用情勢の中、社員の生活と雇用の安定を図るため、平成21年3月31日より雇用保険制度の一部が改正されました。
そこで、今月号では雇用保険法の改正項目を4つのポイントに絞って解説します。

1.雇用保険の適用範囲の拡大

 短時間就労者(パートタイマーなど)や派遣労働者に対する雇用保険の適用基準が、次のように緩和されました。
※ 短時間就労者とは、1週間の所定労働時間が通常の社員よりも短く、かつ40時間未満の方です。

《6カ月未満の期間を定めて雇用する場合でも、次のケースでは雇用保険の被保険者として取り扱います》
○ 雇用契約において、契約を更新する定めがある場合。あるいは、同様の雇用契約に基づき雇用されている過去の就労実績等からみて、契約を更新して6カ月以上雇用されることが見込まれる場合
○ 上記以外で、雇入れ後6カ月以上引き続き雇用された場合(その後6カ月以内に離職することが確実な場合を除きます)

2.雇止めとなった非正規労働者に対する基本手当の受給資格要件の緩和と所定給付日数の拡充
《特定受給資格者および特定理由離職者》
○ 特定受給資格者  倒産・解雇等の理由により、再就職の準備をする時間的余裕なしに離職を余儀なくされた方が該当します。
○ (新設)特定理由離職者  特定受給資格者以外の方で、期間の定めのある労働契約が更新されなかったこと(社員が契約更新を希望したにもかかわらず、会社との合意が成立しなかった場合に限ります)、その他やむを得ない理由により離職した方が該当します。

特定受給資格者および特定理由離職者に該当する場合
@  失業等給付(基本手当)を受給するためには、通常、離職日以前2年間に被保険者期間が通算して12カ月以上必要です。
ただし、特定受給資格者や特定理由離職者に該当する場合は離職日以前1年間に被保険者期間が通算して6カ月以上あれば基本手当を受給することができます。
A  特定理由離職者についても、特定受給資格者と同様に失業等給付(基本手当)の所定給付日数が、自己都合退職等に比べて手厚くなりました。所定給付日数が手厚くなるのは、離職日が平成21年3月31日から平成24年3月31日までの間にある特定理由離職者です。(ただし、雇用保険の加入期間や離職時の年齢により、所定給付日数が手厚くならない場合もあります。)

3.育児休業給付の統合と給付率引き上げ措置の延長
 育児休業給付は、育児休業中(育児休業基本給付金)と職場復帰後(育児休業者職場復帰給付金)に分けて支給されていますが、平成22年4月1日以降に育児休業を開始した方については、それぞれの給付金を統合して全額育児休業中に支給されます。
 平成22年3月31日までとされていた給付率の引き上げ(休業開始時賃金の40%→50%)が当分の間、延長されます。

4.雇用保険料率の引き下げ
○ 雇用保険料率が平成21年度に限り0.4%引き下げられます。
《平成21年度 雇用保険料率》
  雇用保険料率 労働者負担 事業主負担
一般の事業 11/1000 4/1000 7/1000
農林水産・清酒製造業 13/1000 5/1000 8/1000
建設業 14/1000 5/1000 9/1000

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