一般事業主行動計画に関するQ&A
平成23年1月25日 発行

現在、労働者数301人以上の企業は、次世代育成支援対策推進法(以下、次世代法といいます)により、労働者の仕事と子育て の両立を図るための計画を策定・公表し、労働局に届出なければなりません。しかし、平成23年4月1日からは、公表・届出義務化の範囲が労働者数101人以上の企業にまで拡大されます。今月号では次世代法に関して質問の多い事項をQ&A形式で解説します。

Q.1  一般事業主行動計画とはどのようなものですか
A.  それぞれの企業が、労働者の仕事と子育ての両立を図るための雇用環境の整備や、子育てをしていない労働者をも含めた多様な労働条件の整備などに取り組むに当たって、計画期間、目標、その達成のための対策と実施時期を定めるものです。行動計画は企業の実情に応じ、労働者のニーズを踏まえて策定されることになります。

 行動計画に盛り込む事項
計画期間 経済社会環境の変化や労働者のニーズを踏まえて策定されることが必要であるため、一定の目標が達成されるための期間としては、2〜5年間が望ましいとされています。
目標 企業の実情に応じていくつ設定しても構いませんが、アンケート調査や意見聴取などの方法により、労働者のニーズを踏まえた目標とすることが重要です。
対策 目標を達成するための対策として、いつ、どのようなことに取り組むかを記入します。

Q.2  次世代法では常時雇用する労働者の数が301人(平成23年4月1日以降は101人)以上の企業は一般事業主行動計画を策定しなければならないとのことですが、「常時雇用する労働者」とはどのような労働者でしょうか。
A.  ここでいう労働者とは、次のような場合が該当します。
1.  期間の定めなく雇用されている場合
2.  一定の期間(例えば、1ヶ月、6ヶ月など)を定めて雇用されている者で、その雇用期間が反復更新され、事実上期間の定めなく雇用されている場合と同等と認められる場合(具体的には過去1年を超える期間について引き続き雇用されている場合、または採用のときから1年を超える期間について、引き続き雇用される と見込まれる場合)
3.  いわゆる日雇い労働者で、雇用契約が日々更新されて事実上期間の定めなく雇用されている場合と同等と認められる場合(具体的には2の場合と同様です)

【一般事業主行動計画の届出が義務化される企業規模】
常時雇用する
労働者数
平成23年3月31日まで 平成23年4月1日以降
301人以上 義務 義務
101人以上
300人以下
努力義務 義務
100人以下 努力義務
※労働者数は、事業所単位ではなく、企業全体の人数となります。
Q.3  どのような目標を定め、公表すればよいのでしょうか。
A.  目標は、労働者の職業生活と家庭生活の両立が図られるようにするために必要な雇用環境の整備について設定します。企業の実情に応じていくつ設定しても構いませんが、可能な限り定量的な目標とするなど、その達成状況を客観的に判断できるものとすることが望ましいとされています。

 行動計画に盛り込む内容としては、次のようなものが考えられますが、これらを全て盛り込む必要はなく、企業の実情に応じて、このうち必要なものを盛り込みます。もちろんこれら以外の内容を盛り込んでも構いません。

(1) 育児をしている労働者を対象とする取組
 ・妊娠中および出産後における配慮
 ・子供の出生時における父親の休暇取得の促進 など
(2) 育児をしていない労働者をも含めて対象とする取組
 ・ノー残業デー等の導入・拡充や企業内の意識啓発による所定外労働の削減
 ・年次有給休暇の取得の促進 など
(3) 対象を自社の労働者に限定しない、雇用環境の整備以外の取組
 ・地域の子育て支援活動への労働者の積極的な参加の支援、子供・子育てに関する地域貢献活動の実施 など

 一般事業主行動計画の公表は、自社ホームページや、ホームページ「両立支援のひろば」(http://www.ryouritsushien.jp/)への掲載、日刊紙などへの掲載といった方法で行ってください。
 また、就業規則と同様の方法により、労働者にも周知する必要があります。

Q.4  認定制度とはどのようなものなのでしょうか。
A.  認定を受けるためには行動計画の策定段階から認定基準に沿った計画を立てなければなりません。計画期間が終了し、一定の要件を満たしている企業が申請を行うと、厚生労働大臣(都道府県労働局長へ委任)から認定を受けることができます。
 認定を受けた企業は、次世代認定マーク(愛称:くるみん)を広告、商品、求人広告につけ、子育てサポート企業であることを内外にアピールできます。その結果、企業イメージの向上、労働者のモラールアップ、生産性の向上、優秀な労働者の採用・定着が期待できます。

 ただし、認定を受けなかったとしても、行動計画を策定・公表し、労働者に周知していれば、次世代法における義務は果たしていることになりますので、必ず認定を受けなければならないということではありません。

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