東北地方太平洋沖地震に対する対応について
平成23年3月25日 発行

3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震により、被災地では甚大な被害が出ているとともに首都圏でも余震や鉄道各社の運行規制による通勤の混乱、計画停電に伴う業務停止などの影響が出てきています。今月号は、行政機関より出されている震災における対策について解説します(この情報は3月18日現在のものとなります)。なお、実際の対応は、管轄の都道府県労働局や日本年金機構各ブロック等にご確認ください。

【労働基準法関係の対応】

◆休業手当の取り扱いについて
【原則】 休業手当(平均賃金の60%)は「使用者の責に帰すべき事由」の場合に支払う必要がありますが、
天変地異による休業はこれには含まれません。

@ 電車の運行休止による自宅待機における休業手当の取り扱い
電車の運行休止により通勤手段がまったくない場合には、休業手当の支払は必要ありません。ただし、他の交通手段や迂回ルートを使えば通勤可能であるのに自宅待機を指示した場合は、休業手当の支払が必要になります。
A 計画停電による休業における休業手当の取り扱い
計画停電が実施された時間帯における休業については、休業手当の支払いは必要ありません。
計画停電以外の時間帯も含めて休業した場合は、実態を踏まえたうえで計画停電の時間帯だけ休業することが難しいと認められない限り、計画停電以外の時間帯について休業手当の支払いが必要になります。

【労災保険法関係の対応】

◆労災保険給付における事業主または医師の証明
労災の給付を受けている場合で、震災の影響により事業主(会社)や病院の証明が受けられないときは、証明を受けられない事情を付記することで、証明がなくても請求が受理されます。

◆労働保険料(労災保険料、雇用保険料)の納付期間延長
被災地域の会社に対して、労働保険料(一般拠出金を含みます)の納付期限を延長(猶予)するようにとの通知が出ています。

【雇用保険法関係の対応】

◆災害時における雇用保険の特例措置
@ 会社が被災により直接被害を受け、休業・廃止したために、休業を余儀なくされ、賃金を受けることができない状態にある人については、実際に離職していなくても失業しているものとして失業給付(雇用保険の基本手当)を受給できます。
A 災害救助法の指定地域にある会社が被災により直接被害を受け、休業・廃止したために、一時的に離職を余儀なくされた人については、事業再開後の再雇用が予定されている場合であっても、失業給付を受給できます。
※上記の失業給付は、雇用保険に6カ月以上加入しているなどの条件を満たしている人が対象となります。

◆居住地を管轄するハローワーク以外での受給手続き
交通手段が途絶えたり、遠隔地に避難していることなどにより、管轄のハローワークに行くことができない場合、最寄りのハローワークで失業給付の受給手続きをすることができます。

◆来所できない人の失業認定日の取り扱い
失業給付を受けている人が、災害のため失業認定日に来ることができない場合、電話等で認定日を変更することができます。

【社会保険関係の対応】

◆医療保険の負担の軽減
健康保険について、保険者の判断により、本人負担の減免や保険料の納付期限を延長することができるとの通知が出ています。

◆厚生年金保険の負担の軽減
被災地にある事業所について、厚生年金保険料(健康保険料・児童手当拠出金・船員保険料を含みます)の納付期限を延長(猶予)するようにとの通知が出ています。

◆妊産婦に対する配慮
母子健康手帳の交付手続きや妊産婦、乳幼児に対する健康診査等について、避難先の自治体でサービスを受けることができるように配慮するとの通知が出ています。

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