新しい在留管理制度に関するQ&A

平成24年10月25日  発行

出入国管理及び難民認定法の改正により、平成24年7月9日からはこれまでの外国人登録証明書に代わって「在留カード」が交付されることになりました。外国人を雇用する雇用主は、今後はこの「在留カード」により外国人の在留資格、在留期間を確認しておく必要があります。今月号では新しい在留管理制度に関するQ&Aを解説します。なお、新しい在留管理制度の概要については、平成24年8月25日発行の労務情報(NO.220)をご参照下さい。

新しい在留管理制度における手続きの流れ解説図

※画像はクリックすると拡大します。

【Q1】新制度に伴い発行される「在留カード」と「外国人登録証明書」の違いは?

【A1】在留カードの交付を受けた外国人は、カードの記載事項に変更が生じた場合、法務大臣に届け出ることが義務づけられています。そのため、在留カードには常に最新の情報が反映されることになります。また、法務大臣が届出事項についての事実調査を行うことができるなど、在留カードの記載事項の正確性を確保するための制度が整備されています。

このように、在留カードには常に最新の情報が記載される上、券面には就労制限の有無や資格外活動の許可を受けているかどうかが記載されていますので、就労可能な在留資格を有しているかどうかを容易に判断できるようになります。

なお、外国人登録証明書には登録事項のほとんどが記載されていましたが、在留カードには個人情報保護の要請等をふまえ、必要最小限の情報のみの記載となりました。

【Q2】新しい在留管理制度により便利になることとは?

【A2】適法に中長期間在留する外国人の在留情報を正確かつ継続的に把握できるようになることにより、

  • 在留期間の上限の引き上げ(最長3年→最長5年)
  • 出国の日から1年以内に再入国する場合の再入国許可手続きが原則として不要

となりました。これにより、各種の許可手続きのために書類を揃えたり、入国管理局を訪れるという負担が大幅に緩和されることになります。

また、これまでは、外国人がどのような在留資格を有しているかにかかわらず、ほぼ一律に一定の情報の届出義務を課していましたが、今回の改正により、外国人の在留資格に応じて本当に必要な情報についてのみ届出義務を課すことになりました。

さらに、今回の改正に併せて、外国人住民も住民基本台帳法の適用対象に加えられることになりました。

その結果、日本人と同様に外国人にも住民票が作成され、住民基本台帳が作成されることになります。

【Q3】会社や工場等で外国人を雇うとき、旅券を確認しなくても在留カードのみ確認すればよいのか?また、在留カードのどの点に注意して雇用すればよいのか?

【A3】旅券を確認しなくても有効な在留カードを所持していることは日本に適法に在留していることを証明しますが、在留カードを所持していても次の点には注意する必要があります。

  • 顔写真による本人確認
  • 在留資格、在留期間の満了の日
  • 就労制限の有無および資格外活動許可の有無

上記の点に注意し、その所持者が適法に在留し就労可能であるかを確認してください。

【Q4】外国人が不法滞在者であるとは知らずに雇用していたような場合でも雇用主が退去強制になったり、罰則が適用されるのか?

【A4】在留カードの導入により、カードの内容を確認すれば在留資格・資格外活動許可の有無が一目で分かるようになりました。そのため、雇用主が、雇用する外国人が不法就労者であることを知らなかったとしても、在留資格の有無を確認していない等の過失がある場合には処罰を免れることはできません。また、雇用主が外国人である場合、不法就労助長行為は退去強制事由に該当しますので注意が必要です。