パートタイム労働法の改正について

平成26年7月25日  発行

少子高齢化や雇用形態の多様化といった就業環境の変化等に伴い、パートタイマーやアルバイトに代表される短時間労働者の処遇向上を目的として定められているパートタイム労働法(「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」)の一部を改正する法律が、平成26年4月23日に公布されました。今回の改正では、これまで以上に企業に対して明確に短時間労働者の処遇向上を求める内容となっています。今月号では、パートタイム労働法の主な改正点について解説します。

※ パートタイム労働法の対象となる労働者とは、「 同一の事業所に雇用される通常の労働者(正社員)の1週間の所定労働時間に比べて、所定労働時間が短い労働者 」(以下、「パートタイム労働者」)を指します。

<主な改正点とポイント>

改 正 内 容 ( 概 要 )

① 正社員との差別的な取扱いが禁止されるパートタイム労働者の範囲の拡大 (法第9条)

説明図

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☞ 例えば、賞与を支給している会社であれば、正社員と同等の仕事内容や職務であって、正社員と同じように人事異動等があるパートタイム労働者に対しても、賞与支給を検討する必要が出てくることになります。

なお、この改正によって、正社員との差別的な取扱いが禁止されるパートタイム労働者は約10万人増えると言われています。

② 「短時間労働者の待遇の原則」についての制定  (法第8条)

事業主が、パートタイム労働者を正社員と異なる待遇とする場合、「職務の内容」「人材活用の仕組み」「その他の事情(労使慣行の諸事情等)」を考慮し、不合理な取扱いをしてはならない旨の規定が新設されます。

③ パートタイム労働者への雇い入れ時説明の義務化 (法第14条)

パートタイム労働者を雇い入れた際、「雇用管理の改善等に関する措置の内容(※)」について、事業主に説明を義務付ける規定が新設されます。

④ パートタイム労働者からの相談に応じるための体制整備の義務化 (法第16条)

パートタイム労働者からの相談に適切に対応するため、企業内において必要な体制を整備化することを義務付ける規定が新設されます。

その他、「虚偽報告等に対する過料」、「厚生労働大臣の勧告に従わない企業名の公表制度の創設」等の改正が行われます。

施  行  日

公布日(平成26年4月23日)から起算して一年を超えない範囲内で政令が定める日

※ 具体的な施行日は、労働政策審議会での諮問を経て今後決定されます。