教育訓練給付金の拡充について

平成26年8月25日  発行

雇用保険法の改正が平成26年3月28日に行われ、中長期的なキャリアアップを支援することを目的に平成26年10月1日から教育訓練給付金が大きく拡充されることになりました。今月号では、拡充された教育訓練給付金の内容について解説します。

【教育訓練給付金とは?】

◆一定の期間、雇用保険に加入している(していた)人が、自費で厚生労働大臣が指定する各種の講座を受講し、修了した場合に、負担した費用の一部が給付される制度です。

<受給要件>

・雇用保険に通算して3年以上(初回は1年以上)の加入が必要です。

☞ 講座の修了前後にハローワークへの支給申請が必要です。

<受 給 額>

自分で負担した費用の20%が支給されます(ただし上限は10万円です。4千円を超えない場合は未支給)。

☞ 例えば20万円の講座を修了した場合、4万円が教育訓練給付金として支給されます。

【拡充される内容】

◆10月1日以降は、これまでの制度に加えて、厚生労働省が専門的、実践的な教育として指定した講座(専門実践教育訓練)を受講した場合、給付されるパーセンテージが大きく引き上げられます。

※現在の教育訓練給付金の対象となる講座は、10月1日以降も「一般教育訓練」として引き続き利用できます。

・対象者は、雇用保険に通算して10年以上(初回は2年以上)加入している人です。

※「初回」の考えかたは、新制度開始となる10月1日以降において教育訓練給付金を受けたかどうかで判断されます。

《専門実践教育訓練の対象となる主なもの》

※ 具体的な対象講座は、8月中旬から順次決定、公表され、厚生労働省のホームページ等で確認することができます。

1.業務独占資格、名称独占資格の資格を目的とする講座(訓練期間は原則として1年以上3年以内)

◆業務独占資格:資格を持たずに業務をすることが法令で禁止されている資格

☞ (准)看護師、助産師、美容師、理容師、臨床検査技師、診療放射線技師、理学療法士、作業療法士、救急救命士、歯科衛生士、
柔道整復師、航空整備士、建築士、電気工事士、測量士、はり師 など

◆名称独占資格:資格がなくても業務をすることはできるが、名称の使用は法令で禁止されている資格

☞ 保健師、調理師、栄養士、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士、保育士、製菓衛生師 など

2.専門学校の職業実践専門課程(訓練期間は2年)

◆専修学校の専門課程のうち、最新の実務知識を企業などと連携して身に付けられるように組まれたカリキュラム

☞ 自動車整備科、情報処理学科、情報ビジネス学科、医療事務学科、観光サービス学科、ファッションデザイン学科、インテリア学科、
グラフィック学科、動物看護学科、音楽放送芸術科 など

3.専門職大学院(訓練期間は2年または3年以内)

◆高度な専門職の養成を目的とした課程

☞ MBAプログラム、経営学研究科、産業技術研究科、産業マネジメントなどにおける各専攻課程 など

《10月以降の教育訓練給付金の支給内容》

支給要件期間
(雇用保険被保険者期間)
支給率 支給額の上限
一般教育訓練
(現在のもの)
3年以上(初回のみ1年以上) 20% 10万円
専門実践教育訓練 10年以上(初回のみ2年以上) 40% 年間32万円×2年(3年※)
60%
(資格取得して職に就いた場合)
年間48万円×2年(3年※)

※原則は2年ですが、資格につながる訓練の場合には最長で3年になります。