労働契約法の無期転換申込権発生の特例について

平成27年1月25日  発行

労働契約法で定める無期労働契約への転換について、平成27年4月1日に施行される「専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法」により特例が設けられることになりました。今回はこの特例について解説します。

【無期労働契約への転換の原則】

同一の事業主との間で、有期労働契約が通算で5年を超えて反復更新された場合は、労働者からの申込みにより、無期労働契約に転換します。

※契約期間が無期となるだけですので、正社員にしなければならないという訳ではありません。

※通算契約期間のカウントは、平成25年4月1日以後に開始する有期労働契約が対象です。

平成30年4月1日以降に開始する有期労働契約から申込みが可能となり、その次の契約更新時から無期労働契約に転換します。

契約期間一年の例の図

※画像はクリックすると拡大します。

①申込み 有期労働契約の通算期間が5年を超えた場合、更新後の契約期間の初日から末日までの間に、労働者はいつでも申込み可能
②転換の可否 労働者が申込みを行うと、会社は承諾したものとみなされ、その時点で無期労働契約が成立
③無期労働契約
の労働条件
労働条件(職務、勤務地、賃金、労働時間等)は、原則、直前の労働契約と同一。但し、話し合い等を経て別段の定めをすることは可能

※予め契約更新の条件に『無期転換申込みを放棄させる』等の定めをすることはできません。

【専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法による特例】  施行日:平成27年4月1日

事業主が雇用管理に関する特別の措置を行う場合、特例対象者については、労働契約法に基づく無期転換申込権発生までの期間が延長されます。

≪特例の対象となる事業主≫

対象労働者に応じた適切な雇用管理の措置に関する計画について、厚生労働大臣から認定(※)を受けた事業主。

認定には、厚生労働大臣が策定する、対象労働者に応じた適切な雇用管理の実施に関する基本的な指針に照らして、適切なものであることが必要です。

※詳細については、今後労働政策審議会を経て決定されます。

≪特例の対象者と効果≫

①定年後に有期契約で継続雇用される高齢者 定年後引き続き雇用されている期間
②「5年を超える一定の期間内に完了することが予定されている
業務」に就く高度専門的知識等を有する有期雇用労働者
一定の期間内に完了することが予定されている業務に就く期間
(上限:10年)

※特例の適用に当たり、事業主は、①の者については、労働者に対する配置、職務及び職場環境に関する配慮等の適切な雇用管理を、②の者については、労働者が自らの能力の維持向上を図る機会の付与等を実施する必要があります。

※詳細については、今後労働政策審議会を経て決定されます。