両立支援等助成金(育休復帰支援プランコース)について

平成27年2月25日  発行

平成27年2月から、両立支援等助成金の1コースとして、育児休業の取得および職場復帰を支援するプランを作成・実施した中小企業を対象とした助成金がスタートしています。厚生労働省が管轄する助成金の中では支給条件がそれほど厳しくなく、比較的受給しやすい内容になっています。今月号では、この助成金について解説します。

【両立支援等助成金(育休復帰支援プランコース)の概要】

◆中小企業の事業主が、「育休復帰プランナー」の支援を受け、「育休復帰支援プラン」を作成したうえでそれに基づく取り組みを行い、社員が育児休業を取得および職場復帰した場合に下記の金額が支給されます。

※中小企業の範囲は、例えばサービス業の場合では資本金5,000万円以下または常時雇用労働者数100人以下となります。

①育児休業を取得したとき 30万円 1事業主につき1回限り
②育児休業後に職場復帰したとき 30万円 1事業主につき1回限り。
①を受給し、同じ社員が職場復帰することが条件
育休復帰支援プランとは 社員が円滑に育児休業を取得し、職場復帰できる支援策について事業主が作成するプラン
(プランの作成には、必ず育休復帰プランナーの支援を受けることが必要です)
育休復帰プランナーとは 厚生労働省が委託する事業者(平成26年度は株式会社パソナ)からの委嘱を受け、プランの作成について相談やアドバイスをする専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など)

※株式会社パソナは厚生労働省からの委託を受け、育休復帰プランナーの訪問調整や育休復帰支援プランの作成支援などを実施しています。(平成27年度は未定ですが、この制度自体は継続される予定です。)

【両立支援等助成金(育休復帰支援プランコース)の支給条件】

《Ⅰ.育休取得時》

① 雇用保険に加入している中小企業であること

② 育児休業予定の社員の育児休業の開始日(女性社員の場合は出産日)までに、育休復帰支援プランにおいて「社員の円滑な育児休業の取得・職場復帰を支援する措置を実施する旨」を育児休業マニュアル等に規定し、社内全体に周知していること

③ 育児休業予定の社員と、上司または人事担当者が面談を実施したうえで結果を記録していること

④ 育休復帰プランナーの支援を受けて、育休復帰支援プランを作成していること(作成のみで届出は不要)

★プランには必ず次の2つを盛り込む

-業務の整理、引継ぎに関する措置

-育児休業中の職場の情報・資料の提供に関する措置

⑤ ④で作成したプランに基づき、育児休業の開始日(女性社員の場合は出産日)までに業務の引継ぎを実施させていること

⑥ 育児休業予定の社員が、休業開始日まで雇用保険に加入して雇用されており、3カ月以上の育児休業(産後休業を含む)を取得していること

⑦ 育児休業の制度および育児のための短時間勤務制度について、労働協約または就業規則に規定していること

⑧ 次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、その旨を都道府県労働局長に届け出ていること。また、その計画を公表し、労働者に周知させていること

《Ⅱ.職場復帰時》

① Ⅰの育休取得時の助成金を受給した中小企業であること

② 育休取得時の助成金の対象となった同じ社員に対して、育休復帰支援プランに基づき育児休業中の職場の情報・資料(月報、企画書、業界紙等)の提供を実施していること

③ 育児休業終了前と終了後に、それぞれⅠ-③と同様の面談を実施したうえで結果を記録していること

④ ③の面談結果をふまえ、育児休業を取得した社員を原則として原職またはそれに相当する職に復帰させていること

⑤ 育児休業を取得した社員が、育児休業終了後、引き続き雇用保険に加入し6か月以上雇用されており、さらに支給申請日まで雇用されていること

※この助成金には、「一定期間に会社都合による退職がないこと」という制約要件はありません。