老齢年金の資格期間の短縮について

平成29年8月25日  発行

平成29年8月1日より、老齢年金(老齢基礎年金および老齢厚生年金)を受給するために必要な期間(資格期間)が25年から10年に短縮されました。これにより、改正前の条件を満たさずに年金が支給されなかった人にも、あらたに年金が支給されることになりました。今月号では、老齢年金の資格期間の短縮について解説します。

1.制度変更の背景と概要

○これまでは、老齢年金の受給に必要な資格期間が25年と長く、資格期間を満たせずに年金をもらえない人(無年金者)が多くいることが、年金制度の大きな問題になっていました。

〇社会保障・税一体改革の中で、年金受給者を増やすために資格期間を短縮することが議論され、25年(300月)から10年(120月)に短縮されることになっていました。

○「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律」が平成28年11月24日に公布され、平成29年8月1日から施行されています。

【資格期間とは?】

① 国民年金の保険料を納付した期間(保険料納付済期間)や免除された期間(保険料免除期間)

② 会社員等の期間(厚生年金保険や共済組合等に加入していた期間)

③ 「カラ期間」(合算対象期間)と呼ばれる期間 ※

※海外に住んでいた期間など、年金の受給に必要な資格期間に含むことができる期間(年金額の算定には反映されません)

2.具体的な手続き

◆ あらたに年金が支給される対象となった人は、請求の手続きが必要です。

○改正により年金の受給資格が発生した人(資格期間が10年以上25年未満)には、日本年金機構から年金請求書が以下の時期に送付されています。

〇年金の請求は、「ねんきんダイヤル」で事前に予約のうえ、手続きを行います。
※すべての加入期間が国民年金の「第1号被保険者」の人は、市区町村にて手続き。

年金請求書が送付されている人
※年金を受け始める年齢は男女で異なります。
年金請求書の送付時期
(生年月日によって異なります。)
大正15年4月2日~昭和17年4月1日生まれ 2月下旬~3月下旬
昭和17年4月2日~昭和23年4月1日生まれ 3月下旬~4月下旬
昭和23年4月2日~昭和26年7月1日生まれ 4月下旬~5月下旬
昭和26年7月2日~昭和30年10月1日生まれ(女性)
昭和26年7月2日~昭和30年8月1日生まれ(男性)
5月下旬~6月下旬
昭和30年10月2日~昭和32年8月1日生まれ(女性)
大正15年4月1日以前生まれ
共済組合等の加入期間がある人
6月下旬~7月上旬

※資格期間が10年未満の人にも、年内をめどにお知らせが発送される予定です。

3.その他の年金制度

【任意加入制度】

〇希望すれば、「60歳から65歳まで」の5年間、国民年金保険料を任意で納めることで、65歳から支給される老齢基礎年金の金額を増やすことができます。

〇資格期間が10年に満たない人は、最長70歳まで国民年金に任意加入することで、資格期間を増やして年金を受け取れるようになります。

【後納制度】

〇過去5年以内に国民年金保険料の納め忘れがある場合、次の①または②のいずれかに該当する人は、申し込むことで保険料を納めることができます。(平成30年9月まで)

5年以内に保険料を納め忘れた期間がある人(任意加入中の保険料も該当します)

5年以内に未加入の期間がある人(任意加入の対象となる期間は該当しません)