障害者法定雇用率の引き上げについて

平成30年3月25日  発行

平成30年4月1日から、障害者雇用義務の対象として、これまでの身体障害者、知的障害者に精神障害者が加わり、あわせて法定雇用率も変わります。今月号では、こちらの内容について解説します。

【法定雇用率の引き上げ】

〇障害者の法定雇用率が平成30年4月1日から以下のように変わります。

現行 平成30年4月1日以降
民間企業      2.0%    ⇒ 2.2%

〇留意点① 対象となる事業主の範囲が、従業員45.5人以上に広がります。

なお、該当事業主には以下の義務があります。

・毎年6月1日時点の障害者雇用状況をハローワークに報告しなければなりません。

・障害者の雇用の促進と継続を図るための「障害者雇用推進者」を選任するよう努めなければなりません。

〇留意点② 平成33年4月までには、2.3%に引き上げとなります。(対象となる事業主の範囲は、従業員43.5人以上)

平成30年4月から3年を経過する日より前に、民間企業の法定雇用率は2.3%になります。

障害者法定雇用率の引き上げについての解説図

※画像はクリックすると拡大します。

〇障害者雇用納付金の取り扱い

平成31年4月1日から同年5月15日までの間に申告する分(申告対象期間が、平成30年4月から平成31年3月までの分)から適用され、新しい法定雇用率で算定することになりますので、申告の際はご注意ください。

【精神障害者である短時間労働者の算定方法の変更】(平成30年4月1日以降)

精神障害者の職場定着を促進するため、法定雇用率制度や障害者雇用納付金制度において、精神障害者である短時間労働者(※)に関する算定方法が、次の①から③までの要件を全て満たす場合は、以下のように見直されます。

対象者1人につき 「0.5人」 → 「1人」と算定

※短時間労働者とは1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満である方を指します。

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要件① 精神障害者である短時間労働者であること

要件② 次のa又はbのいずれかに当てはまる者であること

a 新規雇入れから3年以内の者

b 精神障害者保健福祉手帳の交付日から3年以内の者

要件③ 次のa及びbのいずれにも当てはまる者であること

a 平成35年3月31日までに雇い入れられた者

b 平成35年3月31日までに精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者

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ただし、上記要件を満たす場合であっても、次の点に留意が必要です。

留意点① 精神障害者が退職した場合であって、その退職後3年以内に、退職元の事業主と同じ事業主(※)に再雇用された場合は、特例の対象とはなりません(原則通り、実人員1人を「0.5人」と算定します)。

※ 退職元の事業主が、子会社特例やグループ適用等の適用を受けている場合は、その特例を受けているグループ内の他の事業主も
「退職した事業主と同じ事業主」とみなされます。

留意点② 療育手帳を交付されている者が、雇入れ後、発達障害により精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた場合は、療育手帳の交付日を
精神障害者保健福祉手帳の交付日とみなします。