障害者法定雇用率の引き上げについて

令和2年11月25日  発行

「共生社会(障害などに関係なく、誰もが希望や能力に応じた職業を通じて参加できる社会)」実現の理念の下、すべての事業主に対して、法定雇用率以上の割合で障害者を雇用する義務があります(障害者雇用率制度)。この障害者の法定雇用率が、令和3年3月1日から引き上げられます。今月号では、こちらの内容について解説します。

1. 法定雇用率の引き上げ

〇 障害者の法定雇用率ならびに障害者雇用率制度対象事業主の範囲が、令和3年3月1日から以下のようになります。

  現行 令和3年3月1日以降
民間企業の法定雇用率 2.2% 2.3%
対象事業主の範囲 従業員45.5人以上 従業員43.5人以上

【上記従業員の算定方法】

→ 1年以上継続して雇用される者(見込みがある者を含みます)について、以下のようにカウントします。

週所定労働時間 30時間以上 20時間以上30時間未満
従業員
(パート、アルバイト、障害者含む)
1人 0.5人

※ 20時間未満の方は障害者雇用率制度上の従業員の範囲には含みません。

【留意点】

→ 対象事業主に該当した場合には、以下の義務があります。

・ 毎年6月1日時点の障害者雇用状況をハローワークに報告しなければなりません。

・ 障害者の雇用の促進と継続を図るための「障害者雇用推進者」を選任するよう努めなければなりません。

2. 雇用する障害者の算定方法

〇 実際に雇用する障害者の数え方は下記の通りとなります。

週所定労働時間 30時間以上 20時間以上30時間未満
身体障害者 1人 0.5人
身体障害者(重度) 2人 1人
知的障害者 1人 0.5人
知的障害者(重度) 2人 1人
精神障害者 1人 0.5人※

※ 精神障害者である短時間労働者で、①および②を満たす方については、1人をもって1人とみなします。

① 新規雇入れから3年以内の方または、精神障害者保健福祉手帳取得から3年以内の方

② 令和5年3月31日までに雇入れられ、精神障害者保健福祉手帳を取得した方

3. 障害者雇用納付金の取扱いについて

〇 令和2年度分の障害者雇用納付金について(申告期間:令和3年4月1日から同年5月15日までの間)

→ 令和3年2月以前については現行の法定雇用率(2.2%)で算定します。

令和3年3月のみ新しい法定雇用率(2.3%)で算定します。

〇 令和3年度分の障害者雇用納付金について(申告期間:令和4年4月1日から同年5月15日までの間)

→ 新しい法定雇用率(2.3%)で算定します。

【※ 障害者雇用納付金制度とは】

→ 障害者の雇用に伴う事業主の経済的負担の調整を図るとともに、全体として障害者の雇用水準を引き上げることを目的に、障害者雇用率未達成企業(従業員100人超)から納付金(不足1人当たり月額5万円)を徴収し、雇用率達成企業に対して調整金(超過1人当たり
月額2万7千円)、報奨金(超過1人当たり月額2万1千円)を支給するとともに障害者の雇用の促進等を図るための各種の助成金を支給しています。