• トレーニングについて
  • 給与計算講座
  • パソコン基礎講座
  • 労務情報
トレーニング
給与計算講座:労働基準法より

5-1.各種諸手当の計算

手当には、月によって変動するものと、基本給および手当のうち毎月金額の固定しているものがあります。

変動する手当は、企業によって手当の種類およびその性格が違うわけですから、一概に言えませんが、皆勤手当・残業手当・早出手当・休日出勤手当等があります。出勤状態に関するものの計算です。

5-2.時間外手当の計算

残業計算には労働者を守る労働基準法があります。

労基法では、常時10人以上の事業所では、「就業規制」の作成が義務付けられており、また労働組合のある事業所では「労働協約」が作成されています。これらの事業所では「就業規制」や「労働協約」の規定が優先されますが、「就業規制」の作成義務のない事業所では、労基法の規定が最低条件になります。

5-3.労働基準法37条による

法定労働時間 1日8時間週40時間(労基法第32条附則)
普通残業 8時間を越えた労働時間には通常の賃金の25%増以上
深夜残業 午後10時から午前5時(地域・期間によっては午後11時から午前6時の深夜労働には、25%増以上(深夜労働が時間外労働になる場合は50%増増以上になります。)
休日労働 法定休日の労働は、35%増以上
休日深夜 休日出勤時の深夜残業は60%増以上

と規定されています。

割り増し賃金の基礎となるのは、基準賃金(基本給・年齢給)と役付手当などの職務手当といわれる 生活補助手当のうち住宅手当・食事手当と皆精勤手当(1ヶ月を越えない単位のもの)は割り増し賃金の算定基礎となります。(次頁の表「割増賃金の算定基礎」を参照)

1ヶ月の所定労働時間数(月によって所定労働時間数が異なる場合は、1年間における1ヶ月平均の所定労働時間数で割ったものが、 1時間当たりの通常の賃金計算額となります。

1時間あたりの通常賃金計算額 = 所定の月給額−割増賃金の算定除外の手当額等 / 1ヶ月の所定労働時間数

それに割り増し率をかけて割り増し賃金を計算します。

5-4.月平均所定労働時間数(日数)

毎月の勤務日数や勤務時間数に差異があるので、年間の勤務日数・勤務時間数により月平均所定労働時間数(日数)を算出し、時間外手当や欠勤・遅早控除の算出基準とします。

(例)

就業規則で、9時から18時までの出勤日数が246日(休憩1時間)あるとします。

年間労働時間は8時間×246日=1968時間、月平均所定労働時間数は1968/12=164時間となります。

月平均所定労働日数は246÷12=20.5日となります。

  算定基礎としなければ
ならないもの
算定基礎としなくても
よいもの
基本給 基本給 ------



職務手当 役付手当
職務手当
資格手当
特殊勤務手当
------
生活補助手当 (食事手当) 家族手当
通勤手当
別居手当
子女教育手当
住宅手当*
奨励手当 皆勤手当
精勤手当
左のうち1ヶ月を超える単位もの
賞与 ------ 夏期賞与
年末賞与
福利厚生費 ------  

*平成11年10月1日より、算定基礎となる賃金から除外されました。

5-5.年次有給休暇

有給休暇に関する法定要件

1.6ヶ月継続して勤務した者のうち、全労働日の8割以上出勤した者に対して、最低10日の有給休暇を与えなければならない。

2.1年6ヶ月以上継続して勤務した者に対しては、6ヶ月経過日から起算した継続勤務年数1年ごとに、上記1.の日数(10日)に、下記表の労働日の日数を加算した有給休暇を与えなければならない。ただし、継続勤務した期間を6ヶ月経過日から1年ごとに区分した各期間の初日の前日お属する期間において出勤した日数が全労働日の8割未満である者に対しては、当該初日以後の1年間においては有給休暇を与えることを要しない。(平成13年4月1日改正)

6ヶ月経過日から起算した勤続年数 1年 2年 3年 4年 5年 6年以上
加算する労働日数 1日 2日 4日 6日 8日 10日以上

つまり、与える有給休暇日数は次のとおりです。

勤続年数 半年 1年半 2年半 3年半 4年半 5年半 6年半以上
有給休暇日数 10日 11日 12日 14日 16日 18日 20日以上

平成13年4月1日よりいわゆるパートタイマーへの有給休暇付与日数が一部増加

3.実態として引き続き使用されており、かつ法定要件を満していれば、身分の如何にかかわらず所定の有給休暇を与えなければならない。
(パート・アルバイトにも適用されます)

有給休暇中の賃金

1.平均賃金

2.所定労働時間を労働した場合に支払われる通常の賃金(基準内賃金)

3.康保険法に定める標準報酬日額に相当する額(この場合は、労働協約が必要となる。)と規定されています。

5-6.給与支払5原則

給与の支払い方は、労働基準法第24条で規定されています。

通貨で支払うこと

給与は現金で支払わなければならない。小切手での支払いはしてはならないことになっています(但し、退職手当の支払いの場合を除く)。

本人に直接渡すこと

給与は直接本人に渡さなければならない。本人の代理と称する者が、委任状を持って受取りに来たとしても、もし、その給与が本人に渡らなかった時には、会社は改めて同額を本人に支払う義務が生じます。

これは未成年者に対する給与にも言えることで親が取りに来ても渡してはいけません。
給与を振込によって支払う場合には、銀行等の金融機関で労働者が指定する本人名義の預貯金口座への振込みでなければなりません。

全額を支払うこと

給与は全額を支払わなければならない。控除してもよいことになっているのは、税金、社会保険料、欠勤などの減給制裁を受ける部分である。このほか、会社と組合、又は従業員代表者と協定したものは控除することができます。

毎月1回以上支払うこと

一定の期日を定めて支払うこと

給与の支払期日の変更は、会社の都合で一方的に、行ったりしてはいけない。