「障害者職場復帰支援助成金」の創設について

平成27年5月25日  発行

事故や難病の発症などによる中途障害などで長期に休職を余儀なくされた労働者に対し、事業主が職場復帰のために必要な職場適応の措置を実施した場合に支給される助成金が創設されました。今月号では新たに創設された「障害者職場復帰支援助成金」について解説します。

【助成金の受給要件】

「対象労働者」に該当する方に、「職場適応の措置」を実施して職場復帰させた場合に受給の対象となります。

《 対象労働者 》 次の①~③のいずれにも当てはまる方

①職場復帰の日(※1)に次のいずれかに該当する方

○身体障害者

○精神障害者(下記に該当する方。ただし、発達障害のみの方を除く)

・精神障害者保健福祉手帳が交付されている方

・精神障害者保健福祉手帳が交付されていなくても、統合失調症、そううつ病(そう病・うつ病含む)、てんかんの場合は、所定様式による医師の意見書の内容により対象となる場合があります。

○難治性疾患(筋ジストロフィーなど)のある方

○高次脳機能障害のある方

※1 職場復帰の日とは、出勤簿などで確認できる、療養のための欠勤に引き続く連続した休職期間後の最初の出勤日をいいます。

②所定様式による医師の意見書において、①の障害に関連して、3か月以上の療養のための休職が必要とされた方

③雇用保険の一般被保険者で、一般被保険者として職場復帰し、継続して雇用することが確実(※2)な方

※2 対象労働者が65歳に達するまで継続して雇用し、かつ、職場復帰の日以後の雇用期間が継続して2年以上であることをいいます。

《 職場適応の措置 》

次の①~③のいずれか1つ以上の措置を、休職期間中又は職場復帰の日から3か月以内に行う必要があります。
ただし、対象労働者がそううつ病(そう病・うつ病含む)の場合、①~③のいずれかの措置に加えて④の措置を行う必要があります。

① 能力開発・訓練関係 職場復帰に必要な能力開発(OJTを除いた受講時間が50時間以上)訓練を無料で受講させること
② 時間的配慮等関係 医師の指示の下で労働時間を調整することや通院のための特別の休暇(有給に限る)を付与すること、若しくは本人の同意の下で独居を解消して親族などと同居するために勤務地を変更すること
③ 職務開発等関係 地域障害者職業センターなどの障害者の就労支援に関する外部専門家の援助や医師の意見書の内容を踏まえて、職務開発や支援機器の導入などを行うこと
④ リワーク支援関係 医師と本人の同意の下、就労に関する作業支援や集団指導、個別カウンセリングを含む支援計画に基づく1か月以上のリワーク支援を実施すること

《 事業主として以下の要件等を満たしていることが必要です 》

・職場適応の措置、医師の意見書の交付、その他この助成金の申請に要する経費を事業主が全額負担すること

・助成金対象期間の対象労働者の労働に対する賃金を、支払期日までに支払っていること

・支給のために行われる労働局等の審査(労働者名簿等の必要な書類の整備・保管・提出など)に協力すること など

※支給決定においては、対象労働者への該当、職場適応の措置の内容など、個別案件ごとの判断になるため、申請の際は事前に管轄の労働局またはハローワークにお問い合わせください。

【助成金の支給額】 助成対象期間1年間を6か月単位で区分した「支給対象期」ごとに支給

企業規模 助成対象期間 支給額
第1期 第2期 支給総額
大企業 1年 25万円 25万円 50万円
中小企業 1年 35万円 35万円 70万円