職場のハラスメントに関する実態調査について

令和3年12月25日  発行

パワハラ防止措置の企業への義務化に伴い(大企業は2020年6月から、中小企業は2022年4月から)、ハラスメント対策への意識が高まっているなかで、2021年4月に厚生労働省より「職場のハラスメントに関する実態調査」の結果が公表されました。今月号では、この実態調査の内容について解説します。

1. ハラスメントの発生状況等

(1) 過去3年間のハラスメント相談件数の推移

⇒ パワハラ、顧客等からの著しい迷惑行為、妊娠・出産・育児休業等ハラスメント、介護休業等ハラスメント、
就活等セクハラでは「件数は変わらない」の割合が最も多く、セクハラのみ「減少している」の割合が最も高かった。

(2) 過去3年間のハラスメント該当件数の推移

⇒ 顧客等からの著しい迷惑行為については「件数が増加している」の方が「件数は減少している」よりも多いが、それ以外の
ハラスメントについては、「件数は減少している」の方が「件数が増加している」より多かった。(図①参照)

図① 過去3年間のハラスメント該当件数の傾向(ハラスメントの種類別)

  事例の件数が
増加している
事例があり、
件数は変わらない
事例の件数は
減少している
事例はあるが、
件数の増減は
分からない
事例はない
パワハラ
(n=3087)
11.4 22.4 18.4 17.8 30
セクハラ
(n=1911)
8.1 23.5 25.3 21.8 21.4
妊娠・出産・育児休業等
ハラスメント
(n=332)
5.4 15.7 14.8 12 52.1
介護休業等ハラスメント
(n=105)
0 5.7 5.7 10.5 78.1
顧客等からの著しい
迷惑行為(n=1247)
19.4 24.5 12.1 36.7 7.3
就活等セクハラ
(n=33)
6.1 9.1 24.2 27.3 33.3

(単位:%)

2. ハラスメントの予防・解決のために実施している、主な取り組み状況(実施割合が多いもの)

〇 下図では、パワハラ、セクハラおよび妊娠・出産・育児休業等・介護休業等ハラスメントに関する雇用管理上の措置として、「ハラスメントの
内容、ハラスメントを行ってはならない旨の方針の明確化と周知・啓発」および「相談窓口の設置と周知」を実施していると回答した企業は
約8割程度となっている。

  パワハラ セクハラ 妊娠・出産・育児休業・介護休業等
ハラスメント
ハラスメントの内容、
ハラスメントを行ってはならない旨の
方針の明確化と周知・啓発
83.1 84.6 80.3
事実関係の迅速かつ正確な確認 80.5 83.4 65.3
相談窓口の設置と周知 78.6 80.6 78.2
行為者に対する適切な措置 75.6 79.9 66.3
被害者に対する適正な配慮の措置 75.4 78.2 66.9
行為者に対する厳正に対処する旨の
方針・対処の内容の就業規則への
規定と周知・啓発
69.8 71.7 67.7
再発防止に向けた措置 66.6 70.2 53.6

(単位:%)