年少者について

令和5年9月25日  発行

高校生等の満18歳未満の「年少者」をアルバイト等に使用する場合にも、労働基準法等が適用されます。今月号ではこの内容について解説します。

【労働基準法における年齢区分と保護規定の適用の有無】

主な保護規定
年齢区分
〇 労働条件の明示(労働基準法第15条) 〇 賃金の支払
(労働基準法第24条・最低賃金法第4条)
〇 労働時間(労働基準法第32条) 〇 休憩時間(労働基準法第34条) 〇 休日(労働基準法第35条) ① 未成年者の労働契約締結の保護 〇 未成年者の賃金請求権
(労働基準法第59条)
② 年齢証明書等の備付け ③ 労働時間・休日の制限 ④ 深夜業の制限 ⑤ 危険有害業務の就業制限 ⑥ 坑内労働の禁止 〇 帰郷旅費(労働基準法第64条)

児童(満15歳に達した日以後最初の
3月31日が終了するまでの者)

⑦ 原則使用禁止(※ 使用する場合には労働基準監督署長の許可が必要)
使用許可時 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇
年少者・未成年者(満18歳に満たない者) 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇
満18歳以上の者 〇 〇 〇 〇 〇  

【年少者等を使用する場合に注意する主なポイント】(上記「労働基準法における年齢区分と保護規定の適用の有無」項目番号に対応)

① 未成年者の労働契約締結の保護【労働基準法第58条】

→ 労働契約は本人が結ばなければならず、親や後見人が代わって結ぶことはできません。

② 年齢証明書等の備付け【労働基準法第57条】

→ 事業場には、年少者の年齢を証明する公的な書面を備付けなくてはなりません。(例:住民票記載事項証明書)

③ 労働時間・休日の制限【労働基準法第60条】

→ 次の場合(※)を除き、いわゆる変形労働時間制により労働させることはできません。
また、年少者は時間外労働及び休日労働を行わせることはできません。

※ 満15歳以上で満18歳に満たない者(児童を除く年少者)が、

〇  1週40時間を超えない範囲で、1週間のうち1日の労働時間を4時間以内に短縮する場合において、
他の日の労働時間を10時間まで延長する場合

〇  1週48時間、1日8時間を超えない範囲内において、1か月又は1年単位の変形労働時間制を適用する場合

④ 深夜業の制限【労働基準法第61条】

→ 原則として午後10時から午前5時までの深夜時間帯に使用することはできません。

⑤⑥ 危険有害業務の制限・坑内労働の禁止【労働基準法第62・63条】

→ 次のような危険又は有害な業務については、就業が制限又は禁止されています。

・ 重量物の取扱い業務      ・ 運転中の機械等の清掃、検査、修理等の業務    ・ 足場の組立等の業務

・ 有害物又は危険物を取り扱う業務  ・ ボイラー、クレーン、2トン以上の大型トラック等の運転又は取扱いの業務

・ 感電の危険性が高い業務    ・ 著しく高温若しくは低温な場所又は異常気圧の場所における業務

・ 高さが5メートル以上の墜落のおそれのある場所における業務   ・ 坑内における労働  等

⑦ 使用禁止【労働基準法第56条】

→ 原則として(※)満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまでの児童(中学生以下の児童)を使用することはできません。

※  満13歳以上の児童については、非工業的業種に限り、①健康及び福祉に有害でないこと、②労働が軽易であること、
③修学時間外に使用すること、④所轄労働基準監督署長の許可を得ること等により使用することができます。
また、満13歳未満の児童については、映画の製作又は演劇の事業に限り、上記の①~④の条件を満たした上で使用することができます。