育児介護休業法の改正について③

令和7年7月25日  発行

令和6年5月に「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律」が
公布され、段階的に施行されています。今月号では令和7年10月1日施行の改正ポイントについて解説します。

【令和7年10月1日施行の改正ポイント】

1.柔軟な働き方を実現するための措置等(義務:就業規則等の見直しが必要になります。)

(1)育児期の柔軟な働き方を実現するための措置

・ 事業主は、3歳から小学校就学前の子を養育する労働者に関して、以下5つの選択して講ずべき措置の中から、
2つ以上の措置を選択して講ずる必要があります。

・ 労働者は、事業主が講じた措置の中から1つを選択して利用することができます。

・ 事業主が講ずる措置を選択する際、過半数労働組合等からの意見聴取の機会を設ける必要があります。

選択して講ずべき措置

① 始業時刻等の変更

}    フルタイムでの柔軟な働き方

② テレワーク等(10日以上/月)

③ 保育施設の設置運営等

④ 就業しつつ子を養育することを容易にするための休暇
(養育両立支援休暇)の付与(10日以上/年)

⑤ 短時間勤務制度                 注:②と④は、原則時間単位で取得可とする必要があります。

(2)柔軟な働き方を実現するための措置の個別の周知・意向確認

3歳未満の子を養育する労働者に対して、子が3歳になるまでの適切な時期に、事業主は柔軟な働き方を実現するための
措置として(1)で選択した制度(対象措置)に関する以下の事項の周知と制度利用の意向の確認を、個別に行う必要があります。
※ 利用を控えさせるような個別周知と意向確認は認められません。

周知時期

労働者の子が3歳の誕生日の1か月前までの1年間
(1歳11か月に達する日の翌々日から2歳11か月に達する日の翌日まで)

周知事項

① 事業主が(1)で選択した対象措置(2つ以上)の内容

② 対象措置の申出先(例:人事部など)

③ 所定外労働(残業免除)・時間外労働・深夜業の制限に関する制度

個別周知・意向確認の方法

① 面談 ② 書面交付 ③ FAX ④ 電子メール等 のいずれか

注:① はオンライン面談も可能。③④は労働者が希望した場合のみ

2.仕事と育児の両立に関する個別の意向聴取・配慮

(1)妊娠・出産等の申出時と子が3歳になる前の個別の意向聴取

事業主は、労働者が本人または配偶者の妊娠・出産等を申し出た時と、労働者の子が3歳になるまでの適切な時期に、子や各家庭の事情に
応じた仕事と育児の両立に関する以下の事項について、労働者の意向を個別に聴取する必要があります。

意向聴取の時期

① 労働者が本人または配偶者の妊娠・出産等を申し出たとき

② 労働者の子が3歳の誕生日の1か月前までの1年間

(1歳11か月に達する日の翌々日から2歳11か月に達する日の翌日まで)

聴取内容

① 勤務時間帯(始業および終業の時刻)

② 勤務地(就業の場所)

③ 両立支援制度等の利用期間

④ 仕事と育児の両立に資する就業の条件(業務量、労働条件の見直し等)

意向確認の方法

① 面談 ② 書面交付 ③ FAX ④ 電子メール等 のいずれか

注:① はオンライン面談も可能。③④は労働者が希望した場合のみ

(2)聴取した労働者の意向についての配慮

事業主は、(1)により聴取した労働者の仕事と育児の両立に関する意向について、自社の状況に応じて配慮する必要があります。

具体的配慮の例

・ 勤務時間帯、勤務地にかかる配置   ・ 両立支援制度等の利用期間等の見直し

・ 業務量の調整            ・ 労働条件の見直し         等